僕は大学を卒業し、
社会人になって初めて就職した会社を半年ばかりですぐに辞めてしまいました。
就職活動中、
なかなか自分の専攻していた分野に興味が持てず、
学生時代に趣味だったバイクを仕事として選びました。
若かった僕は社会に対していまいちピンときてなくて、
将来のことも漠然としか考えておらず、
学生思考のまま社会人となりました。
少なからずぼんやりと何か夢みたいなものはあったのですが…。
バイクの整備士として下積みして、
そのうちバイクショップの店長や工場長になり、
そして自分のお店をオープンさせる。
そんな漠然とした感覚だったように思います。
全く甘っちょろい考えです。
しかし、それは現実と共に消えうせていきました。
結論僕は趣味を仕事にはできなかった。(あきらめてしまった。)
社会人一発目から挫折。
負けてしまいました。
敗北。
親や友人にも色々と言い訳していたと思います。
僕はそこそこ良いと言われている大学を卒業するも、
完全に負け組みのレールに乗っかっていました。
プータローがずっと家にいると、
どんどん下へ下へと気分が落ちていきます。
これはプーの人にしか分からない感情なのかもしれません。
このままじゃいけないと思いつつも、
なかなか抜け出せない。
親や親戚からの圧力も大きくなります。
勝手にそう思っていきます(自己嫌悪)。
そして自分に自信が持てなくなり、
難しいことに挑戦することができなくなっていきました。
それでも何か仕事をしなくては食べていけないので、
とりあえず何でもいいので就職して再起を図ろうと思いました。
そして職安で誰でもできそうな仕事を見つけました。
自動販売機の補充員。
一目で分かる超ガテン系。
面接してその日のうちに合格し、
「明日からこれる?」
「あ、はい。」
そこから約5年間勤めることになります。
そして、肉体労働がメインなのできつかったですが、
難しいことをやるんでもなく、
人間関係もほどよく良かったし、
若かったのもあってなんとなく続いていきます。
入社して半年くらいたった頃。
僕は何の目標も無くなんとなく仕事をしていました。
学生時代に語り合った夢を忘れてはいませんでしたが、
何とかなっていくものだろうと、
特に何かすることもなく生きていました。
そんな頃。
自分のエリア先でよく顔を合わせていた人がいました。
その方は競合会社の人です。
たまに会うと元気よく挨拶してきます。
このきつい仕事がそんなに楽しいのだろうか?
そう思えるほど、
どこか惹きつけられるような輝いているような、
私の目にはそう映っていました。
私の知っている同じ仕事をしている人たちは、
やはりきつそうだし、
このように何か希望があるような顔をしていない。
どこか根拠はないんですが、
その人はどこか違うなと感じていました。
この仕事はもともと次の仕事までの繋ぎで、
いつかは切り替えないといけないと考えていたので、
切り詰めて意識してはいませんでしたが、
どことなくアンテナを張っていたのかもしれません。
その人と少し話すようになりました。
やはり彼は他の人とは違っていました。
少なくとも僕の知っている人とは違っていました。
彼はサラリーマンでしたが、
会社には内緒で自ら仕事をやっていました。
そちらがうまくいき次第、
自動販売機の仕事は辞めるとのこと。
彼の会社はコ○○ーラ…
僕の会社は地場企業。
何から何まで天と地との差がありました。
給料をを聞いたら僕の3倍くらいありました。
たった5つ上ですよ。
会社によって同じ仕事でもこんなに違うのか……
何とも言えない気分でしたが、
嬉しい気分でもありました。
希望のない社会人生活にちょっと光が見えたようでした。
僕の会社の先輩を見ても、
全く憧れを持つことはできないということもあったかもしれませんが、
すぐにその彼と仲良くなりました。
ご飯も食べに行くようになりました。
彼からは沢山のことを教えてもらいました。
具体的なことも含めて、
これからはこうするとかあーすると話していました。
会社辞めて起業するためには、
「今は2足のワラジで大変のように思うかもしれないけど、一時のことだから頑張ろうぜ。」
と彼は言ってくれました。
彼は出世街道まっしぐらのようでしたので、
別に会社を辞めなくても良かったはずなんです。
それでも辞めるよといっていましたから、
やはり独立するということは、
何から何までサラリーマンとは違って、
世界が変わってしまうんだろうと思いました。
若い僕には分からないことばかりでしたが、
今ならその意味が分かります。
その頃から僕の人生は大きく動きます。
見た目には何にも変わりませんが、
気持ちが大きく動いたんです。
同じ会社の人も誰も知りません。
いつもどおり笑ってバカしてる青年。
あれから10年以上経ちました。
あの時何かを感じ取っていなかったら今の僕はありません。
若かったし一人だったし、
仕事を朝から晩までしていました。
今思うとあんなハードな生活はもうできないかもしれません。
体力も衰えていますし、
モチベーションもずっと高いままに維持するのは大変ですし、
今は結婚して子供もいます。
家族サービスとかもしないといけません。
やらないといけないことが沢山増えました。
しかし、あの時の苦しい生活や経験が今の僕の生活を支えていることは間違いありません。
ちょっと遅れたような気がしますが、
少しでも彼に近づけたんじゃないかと思っています。
あの時変わらなければ、
独立もしてなかったでしょうし、
今の充実した生活はなかったと思います。
独立までは迷いに迷ってここまできました。
ちょっと遠回りしてしまいましたが、
「独立」というこを難しく考えすぎていたように思います。
お金を稼ぐことは意外に簡単です。
いや、今の時代だから簡単になった。
右に行ったり左に行ったりしてるようにも見えますが、
自分を信じて走り続けてきた結果です。
自分の感を信じてきて本当に良かったと思います。
現状に満足できない人って沢山いると思います。
しかし、愚痴ばかりを言って何もしない人も沢山います。
そのようになってはいつまでたっても何も変わりません。
未来を信じて日ごろの生活にプラスαを取り入れてください。
チャンスというものはスッと近づいてきては、
サッと何処かへ行ってしまいます。
そのチャンスを掴めるかどうかはあなた次第です。
そのチャンスを掴む為にも準備をしておくのです。
チャンスをチャンスと気づかずに掴み損なってる人も多いと思います。
これはサラリーマンの人も一緒です。
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